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World Rugbyのコンタクトの負荷に関するガイドラインについて

2021年9月、ワールドラグビー(WR)と国際ラグビー選手会(IRP)は、損傷のリスクを軽減し、短・長期的なプレーヤーウェルフェアとパフォーマンスの向上をサポートすることを目的として、エリートプロラグビーのシーズン中(試合期)におけるコンタクトの負荷へのガイドラインを発表しました。

 

ワールドラグビーのニュースリリース 

「プレーヤー、協会、クラブがラグビーのコンタクトトレーニングによる負荷に関する新たなガイドラインを歓迎」

 

今回のガイドラインは2017年にWRとIRPから発表されているエリートプロラグビーのロードマネジメントの考えをさらに発展させた資料として捉えることが重要です。ロードマネジメントとは練習の計画/スケジュールは選手の負荷を多面的にとらえて効果的なものにしていくことが望ましいという考え方です。下記の動画を視聴されたことのない方は、まずはご視聴いただき、ロードマネジメントの全体像の理解を深めた上で、今回のコンタクトトレーニングの負荷に関するガイドラインをお読みください。

World Rugby コンタクトトレーニングの負荷に関するガイドライン

2021WRコンタクトロードガイドライン長編(日本語).pdf
PDFファイル 1.4 MB

今回のガイドラインはエリートプロラグビーのシーズン中(試合期)におけるコンタクトの負荷へのガイドラインとなります。詳細は資料を熟読いただければと思いますが下記に要点をお伝えします。

 

怪我の発生場所について

プレーヤーの活動の最大95%は練習であり、怪我の最大40%は練習で発生している。つまり練習を適切にコントロールすることで多くの怪我が防止可能であるということである。

 

ガイドラインの対象者について

今回のガイドラインはエリートプロラグビーの怪我を防止するために作成されたガイドラインだが、その考え方はすべてのカテゴリーで参考にすべきことである。

 

ガイドラインの数値の捉え方

今回のガイドラインで示されているコンタクト練習の時間は推奨値であり、各種の状況によって適宜変更して、適切な時間を検証していくことが望ましい。忘れてはならないことは、これまで以上に指導者がコンタクトのリスクを理解し、コンタクト練習を緻密に計画するスキルと意識が求められているということである。また普段のトレーニング計画では、リカバリーに留意し、負荷を蓄積させないようにすることも意識すべきである。

 

コンタクトのインデックス(指標)の導入

コンタクトの4つの要素(強度、量、密度、予測不可能性)があるが、その中でも強度と量を掛け合わせて数値化するコンタクト・インデックスを用いるとコンタクトの負荷の管理をコンパクトに行いやすいので、ぜひ多くのチームに広まってほしい。

下記はグラフィックスを用いでわかりやすく説明した資料になります。(画像をクリックすると拡大されます。)

2021WRコンタクトロードガイドライン簡易資料(日本語).pdf
PDFファイル 780.3 KB

公財)日本ラグビーフットボール協会安全対策委員会

 公財)日本ラグビーフットボール協会普及育成委員会

 

2021年9月28日